立志式(りっししき)ってあなたはご存知でしょうか?
中学3年生を対象として行われている行事のことです。
人生についての設計を見定めることを目的とした作文を書いて発表します。
「学生のころ経験したことがある」という方もいるのではないでしょうか?
自分が親になってから「参加した」という方もおられると思います。
中には、「自分が学生のときも親になってからのどちらも参加したことがない」という方もいますよね。
また、「なにそれ?」って方もいるとおもいますので何のことをいうのかも説明していきます。
この行事は、このように地域や年齢などによって認知されている度合いも結構違います。
なお、学生からだけではなく親から子供へ手紙や作文を贈るところもあります。
今日はこの立志式の見本となる作文の書き方や例文と由来などについて詳しく紹介していきますね。
立志式の作文の書き方
立志式は、普通の儀式のように単に祝意を与える受けると言った受動的な立場で参加するわけではないです。
そのためこのセレモニーにあっては、作文を事前に準備することの重要性が非常に高いわけです。
しかし普段から文章を書く習慣のない人にとっては、書き方自体がよくわからないというのが現状ではないでしょうか。
そこで、ここでは具体的な作文の書き方を紹介しますね。
ポイントは名文を書こうとしたり、繁文縟礼(はんぶんじょくれい)にこだわり過ぎないと言う事です。
この繁文縟礼とは、簡単に言うと決まり事や礼儀のことです。
作文を書くときに親御さんでも子供でも立場は違っても共通することがあります。
それは、普段心ひそかに抱いている感謝やねぎらいの思いを率直に文章にすることを心がけることです。
人目を気にするばかり、体裁などにこだわりすぎると素直に相手に伝えることができず、
いたずらにまわりくどい迂遠(うえん)な内容になってしまうことがよくあるからです。
立志式の作文の流れ
見本となる作文や手紙は、これまでの成長とこれから先成長して将来像を確認するということです。
文章の流れになると考えれば間違いはないでしょう。
①これまでの中学生活に至るまでがんばってきたことを振り返り。
②高校などの直近の目標や将来の夢を紹介してから。
③その目標に到達するために何に取り組むのか野流れで文章構成を検討すれば自然な流れになりそうです。
しかし自分で書いた文章を読むといっても双方向のコミュニケーションを前提にしています。
なので子供からの言葉に答える形で親御さんも作文を作詩(さくし)してそれを読んで思いを返すというスタイルになっています。
すなわち立志式に置いては親御さんも子供さんもそれぞれの立場でこのセレモニーに積極的に関与することになるのです。
立志式の作文の例文
立志式はこれから先、成長して大人になるための決意表明とも言うべき位置づくをすることが出来ます。
作文を披露して親に感謝の気持ちや将来の目標や理想を発表します。
こうして人間像などを明らかにすることが流れの軸になっています。
同時にこれまでの自分を形作って今日に渡る軌跡を改めて振り返ると側面も持っています。
どのように文章を書けばいいのか、とっかかりも見つからないときは一つの見本として参照してみて下さい。
見本となる例文
何となく周囲の雰囲気に流されがちだった性格の私でしたが、中学校にあがったときには決意したことがあります。
それは何かを一生懸命に取り組んで、人として成長するということです。
人間として成長できるためには勉強だけでなく部活動にも積極的に参加して、
より多くの人たちとのつながりを持ち、新たな自分を発見できたらと入学当初から決心していたのです。
部活動には運動系と文科系がありますが、小さな頃から体力にあまり自信がなく運動も苦手だったので、
これまでの自分を変えたいとの一年からも運動部に入部することにしていました。
入学してからのしばらくの間は練習どころか準備運動するのも体力的にきつかった時期もあったのは事実です。
しかし同じ苦しみに向き合う仲間とちと励ましあいながら、何とかあきらめずに続けることが出来ました。
もちろん入部した以上はレギュラーポジションを狙って練習に打ち込んできましたが、
なかなかサブの位置から抜け出すことは出来ませんでした。
レギュラーには結局なれそうにもありませんが、
それでもなお厳しい練習に向きあった仲間達は、大事な友達になってくれています。
部活動だけでなく友人関係のことや勉強などで壁に直面しても
話しに耳を傾けてくれる友人たちを作ることができたのは、貴重な財産になりました。
勉強面では苦手科目などもあるので、志望校に受かるためには一生懸命勉強しなければならないでしょう。
しかしこれまでの部活動での経験のおかげで多少きついことも乗り越えていけそうです。
そして家庭では私を支えてくれたお父さんやお母さんに心の底からありがとうございます、と感謝の言葉を送りたいです。
立志式の作文で親から子供への例文
親から子供へ作文や手紙を手渡すといった内容を盛り込んで行われることも多いようです。
年齢に応じてとり行われる儀式には七五三や成人式などは誰にも馴染みがあるものですね。
成人式を迎える子供や孫のために晴れ着を年長者が贈るというのは風物詩の一つになっています。
親御さんからすれば、子供が立派に育っていく姿を夢見ていることでしょう。
このセレモニーはキャリア教育の一環として学校現場で採用に至ったものなので登場して歴史が余りありません。
なかにはこういった儀式の経験がなかったりする方も少なくないでしょう。
父や母の立場などから自分の息子や娘に対して作文や手紙を当てて書くというのも、お祝いに選考されがちで、何を書けばいいのかよくわからないことも多いものです。
そこで立志式で手渡すことになる手紙などの見本となる書き方や例文も御紹介しましょう。
立志式での作文ではこれまで取り組んできたことや将来の夢などについて触れるものが多いです。
そこで文章の内容には、それらの内容に応える形をメインに文章を構成すれば良いでしょう。
これまでの努力を見守ってきたことや、将来の目標達成のための不安を励ます言葉などを盛り込んで。
「これから、いつもがんばって来たあなたを誇りに思います。先も応援するよ。」
このような文章で締めくくるのが全体の流れです。
親から子供への見本となる例文
中学三年生になってあなたは本当に成長したとお父さんもお母さんもあなたの成長振りに嬉しい驚きをもって、今日の日を迎えることが出来ました。
中学校に入学したときに本が好きなあなたは文科系の部活を選ぶと持っていましたが、運動系のクラブを選ぶと聞いて正直私たちは不安になったものです。
小さな頃はよく風邪を引いて熱が出たり喉をいためることがあなたは多かったのを覚えていますか。
私たちは幼少の頃の病気に弱かったわが子が本当に部活動についていけるのか、心のそこから心配したものです。
ところが蓋を開けてみると、私たちの心配は杞憂に過ぎなかったことがわかりました。
はじめのころは練習に追いつくだけに必死だったのに、中学二年になるとレギュラーの座も可能性がでてきたのを聞いて、嬉しい驚きを感じたものです。
部活動だけでなく、勉強の方にもあなたはがんばっている姿を見ていました。
苦手な科目に向き合い、先生からは到底望めない言われていた志望校についても受験してみてもいいと指導を受けるほどになりました。
あなたの成長振りには本当に嬉しく思っています。あなたのこれまでのがんばりを見ているので、これから先困難な自体があっても切り抜けて埋けるでしょう。」
このような作文や手紙を子供に贈ると親の愛情が伝わりやすいのではないでしょうか。
このような作文や手紙を子供に贈ると親の愛情が伝わりやすいのではないでしょうか。
立志式の意味や由来
立志式とは、最近の学校現場では子供の成長を願う儀式の一つです。
このセレモニーが実施されていることを御存知でしょうか。
立志式は今はあまりメジャーではなく、注目を集めるようになってからも日が浅いものです。
年齢や生まれ育った土地柄などによっては初耳の親御さんも珍しくないほどです。
他方で地域的には古くから積極的に開催している地域もあります。
出身地などによってはこの儀式にかける思いには温度差があるのも事実です。
しかし教育現場ではキャリア教育の観点から、このセレモニーの導入を積極的に推進しています。
つまり日本で伝統的に行われてきた「元服」などに範(はん)をとる。
一人ひとりが自分の目標などを立てて、人生の指針や行動目標を闡明(せんめい)し前向きに自分の将来に向き合う。
闡明(せんめい)とは、今まではっきりせずにいたことを明白にすることです。
これを企図(きと)して将来への設計を確認する目的で中学3年生を対象に中学校などで実践されている訳です。
それではどのような形で子供たちの意思が表明されるのかと言えば、作文を書かせてそれを読みあげるという行為を機軸(きじく)にセレモニーは展開していきます。
最近中学校などの教育現場で採用されることが多くなった立志式ですが、その本体意味や由来は御存知でしょうか。
教育的効果を狙ったセレモニーの側面が強いのは確かですが、もちろんルーツや濫觴(らんしょう)はあるわけです。
しられていることの少ない立志式の意味や由来を御紹介します。
立志式とは単純化して言えば、昔の成人式に相当する儀式になります。
奈良時代から平安時代にかけての時代、日本にあっては14歳(数え年で15歳)を迎えると成人になったものとみなされて、大人の仲間入りをしていました。
客観的にわかりやすい表象として、着物や髪型を大人の身だしなみにあわせたスタイルに替える
「元服の儀」が久しく行われてきたわけです。
この儀式が何月に行われてきたのかと言えば、立春の日(現在の太陽暦で2月)に行われていました。
つまり2月4日(立春の日)に中学2年生を対象に行なう行事を立志式としています。
これから先は成人として自分の人生に「志」を「立てる」ための儀式と言うのが名前の由来です。
地域によっては開催される季節にちなんで「立春式」や「元服式」と呼ばれることもあります。
しかし、その背景にはこういった歴史的背景が存在しているのことがお分かりいただけるでしょう。
そもそも成人年齢が14歳とされていたのは、当時の平均寿命の短さと密接な関係があります。
人生50年と言う言葉に象徴されるように、当時は人生のサイクルが非常に早く労働力確保などの実利的要請もありました。
そこで、14歳という現在の視点で見れば相当若年を成人年齢に設定することが行われてきたわけです。
その後は寿命も伸びて50歳で亡くなることはむしろ珍しくなったのです。
明治政府では1873年(明示6年)には成人年齢を20歳と定める法令が布告されることになります。
そこで14歳を節目にするこの儀式は一時期は廃(すた)れてしまうことになります。
成人年齢が20歳と言う認識が普及しすっかり成人式に世間の注目が集まることになった訳です。
成人式が成功裏におわったことにちなんで「成人の日」も祝日の一つに加えられることになったほどです。
そのため立志式は現在では成人になったことを祝う趣旨で開催されるわけではありません。
しかし14歳ということは、これから先の将来や進路に真剣に向き合うべき時期です。
内省(ないせい)の機会を与え力強く自ら積極的に人間として成長するためのセレモニーとして立志式が重視されているようです。
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結び
立志式の作文の書き方の記事はお役に立てたでしょうか?
見本となる例文や親から子供への場合はどうするのかもご理解いただけましたか。
この章では、立志式の作文の書き方のこれまでの記事をまとめた要約を載せておきますね。
日本で伝統的に行われてきた「元服」などに範(はん)をとり、一人ひとりが自分の目標などを立てる。
この立てた目標などで、人生の指針や行動目標を闡明(せんめい)し前向きに自分の将来に向き合う。
子供からの言葉に答える形で親も作文を作詩(さくし)してそれを読んで思いを返すというスタイルです。
立志式に置いては親御さんも子供さんもそれぞれの立場でこのセレモニーに積極的に関与することになります。
親から子供への場合は、これまでの努力を見守ってきたことや、将来の目標達成のための不安を励ます言葉などを盛り込むのがおすすめです。
立志式の意味や由来ですが、立志式とは単純化して言えば、昔の成人式に相当する儀式になります。
内省(ないせい)の機会を与え力強く自ら積極的に人間として成長するためのセレモニーとして立志式が重視されています。
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