立志式(りっししき)とは?
立志式とは、現在の学校現場では子供の成長を目的とするセレモニーと言えるものです。
単純化していうと、昔の成人式に相当する儀式となります。
立志式は近頃まで、いまいち主流ということではなく、関心が高くなってからも日が浅いです。
年代や出生地育った環境などにより、名前も知らない親御さんもいます。
一方で、一部ではかねてから本格的に行っている地域も存在します。
しかし教育現場ではキャリア教育の視点から、このセレモニーの導入を積極的に推進しています。
すなわち日本で伝統的に行なわれてきた「元服」等に範(はん)をとる。
一人ひとりが自分の目標などを立てて、人生の指針や行動目標を闡明(せんめい)し前向きに自分の将来に向き合う。
闡明(せんめい)とは、今まではっきりしなかった事を明白にすることとなります。
立志式を中学3年生がやる理由
立志式は、企図(きと)して将来への設計を確認することを目的に中学3年生に向けに中学校において実施されていることになります。
奈良時代から平安時代にかけての時代、日本にあっては14歳(数え年で15歳)になると成人になったものとみなされていました。
そのため14歳(数え年で15歳)で、大人の仲間入りをしていました。
立志式では、どんな形で子供たちの心構えが表明されるのか?
そのためには、作文を書かせてそれを読みあげるというやり方を機軸(きじく)に式事を行なっていきます。
ここに来て中学校を筆頭とする教育現場で用いられることが多くなったのが立志式です。
しかしその主体の意味は、教育的効果を狙ったセレモニーの側面が強いのは確かです。
確かにルーツや濫觴(らんしょう)はあるといえます。
立志式の目的と由来
立志式の目的と由来ですが、これから先は成人として自分の人生に「志」を「立てる」。
そのための儀式と言うのが、立志式の目的と名前の由来です。
人生50年と言う言葉に象徴されるように、当時は人生のサイクルが非常に早かったんです。
その目的には、労働力確保などの実利的要請もありました。
そこで、14歳という現在の視点で見れば相当若年を成人年齢に設定することが行われてきたわけです。
その後は寿命も伸びて50歳で亡くなることはむしろ珍しくなったのです。
明治政府では1873年(明示6年)には成人年齢を20歳と定める法令が布告されることになります。
そこで14歳を節目にするこの儀式は一時期は廃(すた)れてしまうことになります。
そして時代は下って戦後まもなくの1946年(昭和21年)に埼玉県でとり行われた成人式が、好評を博し(はくし)ました。
そのことから、全国の地方自治体でも広く採用されるようになりました。
成人年齢が20歳と言う認識が普及しすっかり成人式に世間の注目が集まることになった訳です。
成人式が成功裏におわったことにちなんで「成人の日」も祝日の一つに加えられることになったほどです。
なお、立志式の作文の書き方や、親からの手紙については下のページで詳しく解説しています。
立志式ですが、現在では成人になったことを祝う目的で行なわれるわけではありません。
しかし14歳ということは、これから先の将来や進路に真剣に向き合うべき時期です。
内省(ないせい)の機会を与え力強く自ら積極的に人間として成長するためのセレモニーとして立志式が重視されているようです。
立志式はいつ
立志式はいつかというと、2月4日(立春の日)に中学2年生を対象に行なう行事としています。
客観的にわかりやすい表象として、着物や髪型を大人の身だしなみにふさわしいスタイルに替える。
これを「元服の儀」といい、長い間行われてきたわけです。
元服の儀が、何月に実施されてきたのかと言えば、立春の日(現在の太陽暦で2月)に行われていました。
しかし、その背景にはこういった歴史的背景が存在しているのことがお分かりいただけるでしょう。
そもそも成人年齢が14歳とされていたのは、当時の平均寿命の短さと密接な関係があります。
立志式を地域によっては開催される季節にちなんで「立春式」や「元服式」と呼ばれることもあります。
立志式とは!|まとめ
立志式とは、今の学校現場であれば子供の成長を目的とする式典の一種です。
簡単にいうと、昔の成人式と同等な式事になります。
奈良時代から平安時代にかけての時代、日本にあっては14歳(数え年で15歳)になると成人になったものと扱われて、大人の仲間入りをしていました。
立志式の由来は、これからは成人にふさわしく自分の人生に「志」を「立てる」。
目的は、このための儀式とされるのが、立志式の由来です。
立志式はいつかというと、2月4日(立春の日)に中学2年生に向けて行なう行事とされています。
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