サルノコシカケ(さるのこしかけ)が縁起物の理由
サルノコシカケ(さるのこしかけ)がなんで縁起物かといえば、その一番の理由は末広がりの形状にあります。
大きなものは存在感があって立派ですね。
何より漢方薬として実用的な価値を持ちますので、ありがたいと感じるのは自然なことです。
それと、さるのこしかけは猿が腰を掛けられる形状ですよね。
これは、森の神様も腰を掛けるイメージや連想が行われがちです。
このようにサルノコシカケの縁起物の理由は主に独特な形状にあるといえるでしょう。
更にさるのこしかけ(猿の腰掛)は長い年月を掛けて生長している点も、ありがたみを感じるポイントになっていると思われます。
いずれにしても、さるのこしかけが数あるキノコの中でも特別な存在です。
大きなものほど手に入れるのが難しいレアに位置づけられます。
さるのこしかけに類する形状のキノコを縁起物とするのは、実は日本だけでなくアジアの各地で定着しています。
アジアの場合は、中国を中心に漢方薬における評価が高く、そこから縁起物になり古くから親しまれている状況です。
夏頃に生長のピークを迎えるので、雨が続いたり害虫が発生すると、すぐに傷んでしまいます。
つまり、採取そのものが難しく、大きくて希少価値があるものほど採取が困難になります。
だからこそ余計に縁起物として珍重されたり、昔からアジアの広範囲で愛されてきたといえます。
ちなみに、50cmを超えるサイズのサルノコシカケ(猿の腰掛)は単純に珍しく、100万円以上の評価額がついたケースも存在します。
古い文献には1m以上の記述が残るものもありますが、現存するものが確認されているケースはないです。
なんでさるのこしかけが重宝がられているのか、この疑問は誰もが疑問を抱くものです。
ですが、紐解いてみると形状や大きさになんで理由があるのかが分かります。
基本はやはり、形状が末広がりを連想させ、縁起を良く思わせる点が理由です。
加えてさるのこしかけは古くから漢方薬で親しまれています。
なお、サルノコシカケの見分け方や仲間のきのこにはどのようなものがあるのかを詳しく知りたいときはこの記事がおすすめです。
あわせて読みたい記事
それは、副作用や毒性がないとされる上薬なのも人気の理由の1つです。
そのため、大きいサルノコシカケは純粋にレアです。
大きければ大きいほど価値が高く評価される傾向ですし、1mを超えるとなればその評価額は未知の領域です。
少なくとも、50cm以上で100万円前後の評価額がつく可能性があります。
そういう意味では、猿の腰掛(さるのこしかけ)の人気があるのも頷けます。
サルノコシカケ(さるのこしかけ)の飾り方
サルノコシカケ(猿の腰掛)の飾り方に決まりはありません。
ですが、基本的には乾燥させて水分を飛ばすことになります。
水分が残ると傷みが生じやすいので、まずは乾燥させて水分量を減らすのが先決です。
ドライヤーのように高温になるものだと、さるのこしかけの表面を傷めてしまうのでNGです。
ストーブも同様に、貴重な猿の腰掛にダメージを与える恐れがあります。
よって、これらの方法は避けるのが無難でしょう。
おすすめなのは、温度が控えめでしっかりと乾燥できる布団乾燥機です。
布団乾燥機なら大きいサルノコシカケもまるごと袋に入ります。
効率良く水分を飛ばせるので保存用の加工に便利です。冷蔵庫で冷凍保存する方法もあります。
しかし、1年以上の長期間を要するので、こちらの方法はあまりおすすめできないです。
そもそも、大きいさるのこしかけは冷蔵庫に入れることすら困難ですね。
サイズ的に制限のある冷蔵庫での保存には不向きです。
時間が掛かっても構わないのであれば、透湿性の低い袋と一緒に乾燥剤を入れて放置する手もあります。
これなら大判の袋も選べますし、電気代を気にせずにしっかりと乾燥させることができます。
乾燥が済んだ猿の腰掛は、故意に水を掛けたり多湿環境に置かない限り、原形を保ったまま長く観賞可能です。
水分が残っていると後々虫が湧いたりしますから、水分を残さないようにじっくりと飛ばしましょう。
賃貸などの問題がなければ、壁に釘などで固定するのも1つの手です。
どの飾り方にしても、高温多湿や直射日光は避けて傷みが生じないように注意が必要です。
急激な温度変化も好ましくないですから、なるべく空調が使える安定した環境での設置が望ましいです。
サルノコシカケ(猿の腰掛)の加工しての楽しみ方
サルノコシカケ(猿の腰掛)の加工しての楽しみ方は人それぞれです。
例えば乾燥して硬くなっているところをヤスリで磨いてツヤを出したり、ニスを塗って保護するのもありです。
色を塗って楽しむこともできますが、さるのこしかけはやはり自然に近い状態で観賞して楽しむのが良いでしょう。
とはいえ、サルノコシカケの飾り方や楽しみ方に正解はないですから、他人に押しつけないのならどのように観賞してもOKです。
加工に抵抗感がないのならば、脚をつけてミニテーブルにしたり、底面を平らにしてお皿代わりにする方法もあります。
実用するかどうかは別として、いずれも飾りやすく飾って楽しめるスタイルです。
これらも、さるのこしかけの飾り方の選択肢に加えられます。
サルノコシカケ(さるのこしかけ)以外の縁起物のきのこ
サルノコシカケ(猿の腰掛)以外にも特別な茸(きのこ)はあって、それはとても意外なものだったりします。
こうして、猿の腰掛(さるのこしかけ)以外にも世界的に様々な縁起の良いとされるものは出回っています。
その由来や活用法を知ると茸(きのこ)の理解が深まりよりもっと楽しめます。
ベニテングダケも縁起物のきのこ
ベニテングダケは毒キノコの一種ですが、ドイツでは縁起物として愛されています。
見た目こそザ茸(きのこ)という感じで、赤地に白の丸い斑点が可愛いです。
ただし、食品の観点からすると明らかに有害です。なぜドイツで茸(きのこ)が縁起物なのかは不明です。
ですが、ゲルマン神話により古から自然と美の象徴と言い伝えられているようです。
ドイツだけでなく、欧米でも広く認められています。
毒を持っていながらも割とポピュラーな茸(きのこ)だといえるでしょう。
万年茸(マンネンタケ)も縁起物のきのこ
日本では古くから万年茸(まんねんたけ)が縁起物として知られ、床飾りにする文化があります。
万年茸の特徴はツヤのある質感と硬く立派な傘で、乾燥すると腐らないことから置物などで珍重されます。
これは中国でも同様の扱いで、漢方薬として活用されたり親しまれています。
万年茸は見た目こそサルノコシカケに似ていますが、実は異なる科に属する別物です。
昔からこの位置づけなので、今では絵画や彫刻などの定番のモチーフです。
また、数多くの文学作品にも登場しているほどです。
フクロタケも縁起物のきのこ
フクロタケは主に食用で、幼菌状態の柄の根元に袋ができることからフクロタケと名づけられています。
フクロタケの縁起が良いとされるのは、幼菌を縦に切れ目を入れると笑っている口元のように見えるのが理由です。
食用としてはマッシュルームやしいたけに次ぐ生産量で、消費量の多さから世界三大栽培茸(きのこ)になっています。
生産の多くは中国の南部や東南アジアで行われていますから、中華料理で使われることが多いです。
日本だとややマイナーですが、それでも少しずつ知られたり広まっています。
流通量こそ少ないものの、縁起物で知られ始めているので、将来的に生産や流通が増える可能性は十分にあるでしょう。
ただし、傷みが早く輸入は難しいことから、輸入による流通量の増加は望みが薄いです。
タイでは、日本でも知られる代表的な料理のトムヤムクンに欠かせない食材ですから、タイ料理店で出合える可能性も高いです。
このように食用なので観賞用には向きません。
しかし、中華や東南アジア料理を出すお店であれば、食材の形で出合える可能性に期待できます。
さるのこしかけ(猿の腰掛)が縁起物の理由のまとめ
サルノコシカケ(さるのこしかけ)が縁起物の理由はなんでかといえば、末広がりの形状で大きく育つからです。
しかし傷みやすいキノコでもあるので、50cm以上の大きさとなると非常にレアです。
漢方薬としても、希少価値の意味でも価値がありますから、縁起物という理由以外にも人気です。
さるのこしかけ(猿の腰掛)の飾り方や他のキノコについては、飾り方に関すると十分に乾燥させて置物にするのが基本です。
布団乾燥機や冷凍庫、乾燥剤入りの袋などで水分を飛ばし磨いたり、ニスや塗料を塗るかそのままでも飾れます。
注意点は高温多湿と直射日光で、気温を一定に保ち日陰に置くと長持ちします。
縁起の良い他のキノコには、毒キノコのベニテングダケや自然なツヤのある腐らない万年茸、日本で珍しい食用のフクロタケが挙げられます。
コメント