ペンギンの飼い方!エサは何を食べて寿命はどのくらい?

ペンギンの飼い方ってむずかしいのでしょうか?

 

というか、そもそも一般家庭で飼うことは可能なんでしょうか?

 

結論から言ってしまうと答えは個人でもペンギンを入手できます。

 

しかしそれには、多くの難題があります。

 

どうしてもペンギンと一緒に暮らしたいという場合はどうすればよいのでしょう。

 

そこで、ここではペンギンの飼い方エサ寿命について紹介していきます。

 

また、もし飼えたとしたらその時の注意点も動画を交えて詳しく解説していきますね。

ペンギンの飼い方

ペンギンのよたよたと歩く姿やコミカルな仕草は愛らしくかわいいですよね。

 

昔、大ヒットをしたアニメーションのヒロインの自宅の巨大冷蔵庫の中にペンギンがいました。

 

ペンペンと名付けられたシュレーターペンギンを飼育していたんです。

 

そこで一緒に生活しているシーンがあるのを思い出しました。

 

このアニメに登場するペンペンは多少擬人化されていました。

 

喋ったりはしないもののお風呂に入ったりリビングでくつろいでいたりしています。

 

私もこんなコミカルなパートナーが突然現れて一緒に暮らせたら楽しいだろうなと考えたことがありましたね。

 

アニメの中の話ですから飼うなどとは現実的ではないと考えていました。

 

その当時はペンギンをペットにして飼うなんて夢のようなことだと思っていたんです。

 

あなたも薄々予想はついていると思いますが、それは簡単なことではないです。

 

そのうえもし許可が降りたとしてもそこからがまた大変なんです。

ペンギンを飼うのは可能

そもそもペンギンを飼うのは可能なの、飼える種類はあるの?

 

結論から言ってしまえば可能なんです。

 

ある種のペンギンをペットとして飼うことは実際にできます。

 

そこで飼えるペンギンの種類や飼い方、購入方法を紹介していきますね。

 

様々な条件さえクリアすることができれば、愛らしいパートナーとしてともに暮らすことができます。

 

実際に日本でも個人で飼っていらっしゃる方もいて、ブログなどでその様子を見ることができます。

飼うことのできるペンギンの種類

ペンギンは、世界の18種のうちの10種が絶滅危惧種になっています。

 

日本の水族館や動物園で人気の高いケープ種とフンボルト種の2種類はワシントン条約によって保護されています。

 

そのため、商取引などの規制が厳しく直接生息現地から輸入したりすることはできません。

 

しかし、日本国内で繁殖した個体については入手することが可能です。

 

そのような規制に触れない形での入手となりますから、おのずと飼える種類は限られてきます。

 

日本でペンギンを飼うことを考えると、いろいろと難題が待ち構えています。

 

季節の変化が激しくとくに近年の夏の暑さにも耐えられる種が望ましいと考えられます。

 

以上の条件から合法的に入手することを前提条件として考えるとその種類は限られます。

 

ケープ種フンボルト種キング種コガタ種の4種が候補になってくることになります。

 

それでは実際に飼うために、ペットショップやホームセンターのペットコーナーへと繰り出しましょう!

 

といいたいところですが、「あれ?売っていませんよ。」

 

私はいまだかつてペットショップでペンギンが販売されているのを見たことがありません。

ペンギンはどこで売ってる

それではどこでペンギンを入手したらよいのでしょうか?

 

取り扱っているペットショップもあるそうなのですが非常に少なく現実的ではないです。

 

そこで、水族館動物園、研究機関向けの実験個体を扱う専門業者へ相談することになります。

 

しかし業者も常に在庫を完備しているわけではなく予約して買う形になります。

 

それも、正確に入荷する時期などはまったくわからないので、かなりの時間を待つことを覚悟しておくことです。

 

気になるお値段の方ですが、売値はかなり高額です。

 

そもそも価格に定価がないため販売は「時価」での取引になります。

 

いちばん安価な種でも70万円以上、キング種などは200~300万円ほどです。

 

繁殖が難しい種などは1,000万円を超える値段がつく場合もあります。

 

ペットとして飼うにはなかなかの勇気と覚悟が必要になりますね。

ペンギンを飼うときの注意点

さまざまなハードルを乗り越えてようやく手にしたペンギンですが飼うのはもっと大変です。

 

これからはともに暮らし生きていくことになりました。

 

彼(彼女)にとって最適な環境を用意してあげることが飼い主としての責務です。

 

まずは快適に過ごせる温度を保つ部屋を用意してあげます。

 

そして、ストレス解消のためにのびのびと自由に泳ぎ回れるプールや池を作ってあげてください。

 

プールの水は海から運んできた海水が最適です。

 

不可能な場合は海水と同じ塩分濃度の塩水でプールを満たします。

 

また鳴き声もひじょうに大きいので、同様に近所迷惑にならないような配慮が必要になってきます。

ペンギンの臭いの注意点

ペンギンのトイレの問題も考える必要があります。

 

ペンギンは基本的にトイレのしつけができないので、自由気ままにフンをします。

 

かなり悪臭がひどく、放置したりすると後々近隣トラブルにまで発展しますので注意が必要です。

 

ペンギンを飼う際の注意点としては体臭がきついことがあげられます。

 

これは近寄ったことのある人なら多くの場合、気にすることでしょう。

 

どのような動物にも独特の臭いがあるのは当然です。

 

しかしペンギンの場合は、ペットの中でも臭いはきついほうの部類に属します。

 

動物の体臭に大きく関与しているのはやはり食べ物です。

 

草食動物の臭いが比較的弱いのは植物を主食にしているからであり、これは人間でも言えることです。

 

肉類を食べると体臭がきつくなりがちですね。

 

でも、野菜の場合にはあまり気にしないというのがいい例と言えます。

 

これは体内で分解される際に肉類は分解されてガスを発生させるためです。

 

これが発酵を伴うために強烈な匂いになってしまいます。

 

おならとしても排出されますが体内にも吸収されてもいるため、体臭がきつくなる原因です。

 

 

ペンギンの場合は主食が魚介類であり、それを丸飲みにして体内で消化吸収されます。

 

特に、においの強い内臓などが分解されるので体臭が強くなっても仕方ありません。

 

食べ物の他にも、ペンギンは水鳥であるために臭いとも言えます。

 

水鳥は平然と水に浮いていますが、これは体内から油を分泌しているので浮いていられます。

 

そのため、水鳥は体の油分を拭き取ってしまうと水に沈んでしまいます。

 

実はこの油分が非常に臭く、この油によってもペンギンの体臭がきつい理由となります。

 

また、ペンギンはお尻の部分を嘴で突っついていることがあります。

 

これはお尻にある尾脂腺という器官から油分を嘴に付着させ、それを体全体に塗りつけて水に浮くようにするためです。

 

水鳥であれば殆どが同じ行動を取っています。

 

ペンギン以外の油分はそれほど強い匂いを発していないのでペンギンより臭くありません。

 

飼育されているペンギンは厩舎を常に清潔に保ち、体も洗ってあげているので臭いは野生のものと比較すると軽減されています。

 

このように飼育されていても油分を体に塗る習性は失われないので臭ってしまいます。

 

ペンギンは性格も大人しく近寄っても危険性はとても低い動物ですが、臭いに関しては注意が必用です。

ペンギンを飼う場合のエサ(餌)

ペンギンに美味しい食事を与えてあげたいと思うのは飼い主としての心情ですね。

 

このことからも毎日新鮮なエサ(餌)を与えてあげたいところです。

 

もし、ペットショップでペンギン専用のエサが売っていれば便利です。

 

ですが、そもそもペンギン自体がどこででも売られている動物でもありません。

 

そのため、専用のエサなどが用意されているはずもありません。

 

そこでどのようなものを食べさせてあげるのがいいのか考えてみる必用があります。

 

ペンギンは生息域が海岸周辺であることから主に野生の食べ物を餌としています。

 

殆どの場合がその生息域近辺の海中で狩りをして魚介類やカニなどの甲殻類を食べます。

 

ですが、種によって獲物とする魚介類はさまざまです。

イワトビ種とヒゲ種やコガタ種のエサ(餌)

イワトビ種とヒゲ種はオキアミを主食として、時にはイカなども食べるようです。

 

コガタ種はイカタコなどを多く食べています。

 

その生息環境でいちばん獲りやすかったり豊富にいるものを主食としています。

 

ただ、ペンギンの生態調査の研究はあまり進んでいません。

 

そのため、確実にこれだと言い切れるものではないです。

エンペラー種やフンボルト種のエサ(餌)

エンペラー種やフンボルト種はイワシなどの魚類を好み、イカやタコなども食べています。

 

一口に魚介類というと魚を丸呑みするイメージがありますね。

 

しかし、どうもそう単純な話でもないです。

 

水族館飼育員の方々のブログなどを拝見していると魚食性のフンボルト種にイカを与えてみた事が書かれていました。

 

すると初めて見るはずなのに多くの個体が集まり、つるつると食べっぷりよく完食してしまったとのことです。

 

このような例から考えると、魚介類ならばあまり種類にこだわる必要はなさそうに思えます。

 

ですが、まだ生態研究が完全ではないので確実とは言えません。

 

種によると猫のようにイカを摂取すると急激なビタミンB1不足におちいることもあります。

ペンギンをペットとして飼う場合のエサ(餌)代

それでは私達がペンギンをペットとして飼う場合、どのようなものを与えてあげればいいのでしょうか。

 

種によって魚、イカ、タコなど先に挙げたようなものを与えてあげればほぼ問題無いです。

 

ペンギンの餌については確実ではないものの殆どの種が魚介類でいいということになります。

 

なお、毎日与えるとなると気になるのはエサ(餌)代のことです。

 

種や個体によって違いますが、スーパーなどで買えば毎月10万円ほどになるでしょう。

 

水族館や動物園などは、鮮魚ではなく安価な冷凍のものを卸売業者から大量に仕入れることでコストを抑えています。

 

個人でも直接業者から購入するか、卸売市場や業務用のスーパーなどでまとめ買いするのが賢明です。

ペンギンの寿命

ペンギンの飼い主として気になることの一つに、そのペットの寿命についてですね。

 

ともに暮らしてきたのだから、最期まで寄り添っていたいと思うものです。

 

ペンギンの寿命はおよそ15~25歳前後と言われています。

 

しかしこれは概ねそうだろうということで、実際のところはよくわかっていないのが現状です。

 

水族館や動物園で飼育されているものは、個体の識別もはっきりしています。

 

入園した日と亡くなった日が記録されるので、正確な寿命が把握できます。

 

ただし、成体として入ってきた個体は、その前はどこで何年生きてきたのかがはっきりしないので誤差が生じます。

 

その施設で生まれ死亡した個体については完全な記録を付けることができます。

 

人間の場合は、生まれてから亡くなるまで戸籍などで管理されています。

 

このため、個体別にも平均的にもほとんど正確に把握することができます。

 

しかし、野生のペンギンとなるとそうは事が運びません。

 

研究機関や大学などが調査をしているものの相手は野生動物のため正確な記録を集めるのが難しいのです。

 

野生動物ゆえにどこでいつ生まれたのかもはっきりしません。

 

また天敵などに襲われたり事故で不慮の死をとげることもあります。

 

そのため、純粋な平均寿命を割り出すのは現在のところは困難です。

野生と飼育のペンギンの寿命の違い

平均とされるのは15~25歳前後と先に挙げましたが、施設のペンギンのほうが全体的に長寿です。

 

生きていく環境が最適に整えられていますし、餌も豊富なので栄養面でも大丈夫です。

 

また、天敵もいないので事故に合う確率もほぼありません。

 

当然のごとく飼育されたペンギンのほうが野生よりも長寿です。

 

・エンペラー種:野生平均19.9歳、飼育下最高28歳5ヶ月

・コガタ種:野生最高17歳

・フンボルト種:飼育下最高30歳

・ケープ種:野生最高27歳以上

・シュレーター種:野生最高17歳以上、飼育下最高28歳以上

上田一生氏著「ペンギンの世界」から引用。

 

この例からも野生と飼育での違いは明確ですね。

 

エンペラー種とシュレーター種など、やはり野生と飼育では10年前後の違いがあります。

 

以上のことからペットとして飼える種類を飼育した場合、その寿命はやはり15~25歳前後と考えても差し支えないでしょう。

 

これはペットとしてポピュラーな犬と猫と比較すると若干長いと思われます。

 

先に挙げた購入費用環境の整備餌の用意と合わせて考えると、やはりペットとしての飼育には相応の覚悟が必要です。

ペンギンの生態

ペンギンの生態を調べ、どんな動物なのかを考えてみましょう。

 

ペンギンが属する鳥類であることはよく知られています。

 

鳥といっても飛ぶことはできないことは常識として知られていると言ってもいいでしょう。

 

よたよたと短い足の直立姿勢で歩いているように見えますが、その羽毛内部では足が隠れています。

 

例えるなら一昔前に運動部が特訓としてよく行っていた、いわゆる「空気椅子」状態で姿勢を保っています。

 

私は、この両手を(羽根)を広げてよたよた歩く姿がとても愛らしく感じられます。

 

おそらくこれが水族館や動物園で行われるペンギン行進の人気の高さに一役買っていると考えられますね。

 

生息域は南極などの寒冷地のほか、南アフリカ南米オーストラリアと南半球に生息しています。

 

例外としてガラパゴスぺンギンは北半球に生息しています。

 

食べるものは肉食で、魚や貝、カニやエビなどを主にしているので、その狩場は海の中となります。

 

地上をよたよたと歩く姿とは打って変わって海を泳ぐ姿はとても俊敏です。

 

水の抵抗を排する様な紡錘型(ぼうすいけい)で、潜水艇を思わせるほどです。

 

好奇心旺盛でとくに南極に生息する種などは、人間をほとんど見たことがないです。

 

わざわざ南極まで行って虐めたりする人間がいないので、敵とは認識せず警戒心が薄いのでよくなつきます。

 

テレビのドキュメンタリー番組で、撮影スタッフの方にペンギンの方からよたよたと寄って来る場面を見かけることもあります。

 

このような光景は、とても愛らしいですね。

 

繁殖については多くの種が婚姻関係と言えるつがいを維持しています。

 

決まった場所に巣を作り毎年その巣で卵を生み繁殖します。

 

有名なのはエンペラー種の繁殖で、海から内陸へ100kmほど離れた地点にコロニーを形成します。

 

 

そこで、メスが産んだ卵をオスが足の上に載せて温め、その間オスは立ったままで完全絶食の期間を過ごします。

 

メスはどうしているのかというと、生まれてくるひなのために長い採餌の旅に出掛けるのです。

 

メスが出掛けている中で生まれたひなを足の上で保護をするオスは当然まだ完全絶食です。

 

そして栄養を十分摂取してきたメスとオスは交代をして、今度はオスが採餌の旅に出ます。

 

約6ヶ月オスは完全絶食をするというとても過酷な繁殖行動です。

 

繁殖時期は「極夜」と呼ばれる3月から4月の時期に始まります。

 

闇の中で極寒に耐えるため卵やひなを抱えたオスが身を寄せ合うように密集します。

 

位置を交代しながら耐え忍ぶ姿はドラマチックで大きな感動を呼び起こしますね。

 

 

このようにペンギンは、とても興味深い生態を持つ動物です。

結び

ペンギンの飼い方についての記事はお役に立てたでしょうか?

 

ここではペンギンの飼い方やエサ、寿命についてまとめてみます。

 

まずは、その生態をよく理解し合法的に入手することを前提条件とします。

 

そしてはじめて飼いたい種と個体を業者から買うことから始まります。

 

温度が保たれる部屋や水辺などを用意したうえで近隣とトラブルにならないよう配慮します。

 

エサは基本的にスーパーで買った魚介類を用意します。

 

コストをおさえるには必要に応じて業者や卸売市場、業務用のスーパーなどで手に入れるようにします。

 

飼育する場合は15~25歳前後の寿命があります。

 

それを全うさせてあげられるまで、ともに過ごす覚悟をしなくてはいけません。

 

あるいは何らかの事情(飼い主が亡くなった場合や経済的理由など)で飼育継続が困難になる場合に備えておくことです。

 

あらかじめ水族館や動物園にそうなった場合の受け入れ先になってもらう段取りを付けておくことも大切です。

 

責任を持って飼うつもりでいても15~25年という月日の中ではさまざまに事情が変わってしまうことはじゅうぶんに有り得ることです。

 

これは犬猫や他のペットでも同じことですね。

 

ここまでのことを正しく理解したうえでペンギンを飼うことが大切なことです。

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