ツバメ(燕)の子供を見ない理由
ツバメ(燕)は東南アジアから数千kmの距離を渡って日本に戻ります。
そして、民家の軒下などに巣を作って子育てをする特徴を持っています。
子育て中のツバメは害虫を食べてくれる益鳥としても商売繁盛の吉兆として日本では古くから歓迎されてきた歴史があります。
ですが、近年になってツバメの子供や子育てをはじめ、その数が大きく減っているといわれています。
その理由は、もともとツバメは温かい地域で過ごす習性を持っているためです。
ツバメは冬場は気温が高い南の国で過ごして春先になると日本へと戻ってきて産卵と子育てをします。
またツバメは昔から日本国内では幸福の鳥と呼ばれてきました。
しかし、ここ40年前と比較して渡ってきた鳥の数は約半分まで減少してきている調査データが出ています。
渡ってくる鳥の数が減った原因には、都市近郊では田畑が減少してしまったことです。
このため、子供のエサとなる虫が少なくなってしまったことなどが挙げられます。
また、軒先のある家がなくなってしまい巣を作る良い場所が減ったことにもあります。
見つけても巣材の泥が付着しにくい防汚加工が施されている外壁材を利用した家が増えたこともあります。
こうなるとツバメが巣作り自体ができなくなるなどの理由もあります。
なお、近年になって鳥のフンが落ちて汚いと思う人が増えたことです。
巣が作られても人間によって撤去されてしまうケースが増えてきていることが原因となっています。
日本の都市や住宅環境は年々変化をしています。
それに合わせてツバメが暮らしにくい街が増えてきていることも大きな影響の一つです。
都心部に人が集まりやすくなると、どうしても住む人が減ってしまうのが地方の地域です。
このような古き良き地域は軒先のある住宅も数多くあります。
ならば、巣作りや子育てがしやすい環境が残っているのではと感じる方は多いです。
ですが、シャッター街など住んでいる人が減ってしまった街は、人の気配がなくなります。
こうなってくると天敵となるカラスの侵入を許しやすくなります。
そのようなことも原因となり、成長しているツバメのヒナが襲われてしまいやすくなります。
カラスは人間の気配があれば、その場所は警戒して近づかなくなります。
しかし近年になり空き家やシャッター通りが増加したことも渡ってくるツバメやその子供を見ない原因となっています。
ツバメの子供がいる巣の場所はどこ
春の風物詩ともいわれているツバメの巣作りです。
しかし、実際にどのような場所で巣を作るのか興味を持っているという方は少なくありません。
この渡り鳥は人間が住んでいる建物など、人工的な建造物に巣を作る習性を持っています。
ただし、全ての建物が適しているというわけではないため、作る場所や位置の違いを把握しておくと良いでしょう。
こうしておくとチャンスがあれば子育て中の様子を見ることができる可能性が出てきます。
これは全体の約3分の1を占めています。
住宅と商店の数を比較しても商店の数の方が圧倒的に少ないですから特に商店の場所を好むことがわかります。
この条件から把握しやすいのは、人通りのある活気のよい場所を選ぶ特徴を持っていることです。
これはツバメやその子供の天敵となるカラスや蛇が来る可能性がグッと低くなることが影響しています。
ツバメ以外にもトンビやカラス、鳩などもその子供をなかなか見ませんね。
ツバメの巣作りを間近で見たいと考えるなら比較的人通りのよい場所を探してみる。
子育てをしている様子を見ることができる可能性があります。
ただし大音量の音が響き渡っているなど騒がしい所や、夜でもライトで明るくなっている所などは鳥自身が敬遠してしまう原因となります。
わざとライトをつけたり音楽を流してしまうのは逆効果だとされています。
また壁がボコボコとした素材で有ることも非常に重要な要素の一つとなります。
近年新しく立てられている住宅は汚泥処理を壁に施しているので、
なめらかな壁ではそこで子育てをすることは不可能です。
もし自宅にツバメの巣を作らせたいなら壁がツルツルの状態では無理です。
そのため、表面にデコボコとした加工がされている板をホームセンターなどで購入します。
天敵から隠れやすく高い所に設置してみることも1つの方法だとされています。
また風通しの良さも非常に重要なポイントです。
そのため一戸建ての車庫などは、屋根があり風通しもよいので非常に好まれる所となります。
もし自宅で実際にツバメが子育てをはじめた場合は気になっても基本的に覗いたり、子供(ヒナ)や卵を触ることはしてはいけません。
燕の親鳥や子供(ヒナ)にストレスを与える原因になる可能性があります。
法的にも禁止されているれっきとした犯罪です。
意図して鳥に手を出した場合、1年以下の懲役または100万円以下の罰金が科せられる可能性があることも把握しておきましょう。
ツバメの子供が産まれる時期はいつ
ツバメは、春になると南の国から渡ってきて、日本で子育てを行う日本国内でも人気の高い鳥の一種です。
生態について詳しい知識を持っていないという方も多いです。
実際にいつ頃渡ってきて巣作りを行い、産卵をした卵はいつの時期に孵化するのか把握しておくことです。
これによりツバメに興味を持って共に子供(ヒナ)が巣立っていくのを見届けることができるようになります。
ツバメが卵を産む時期は、4月の終わり頃から7月の終わり頃までだといわれています。
産卵のペースとして毎日1つずつ産んでいき、最終的に3~7個の卵を産み落とすことになります。
大きさはアーモンドくらいの大きさで形は楕円形、白い地に茶色と紫色の小さな斑点がついていることが特徴となっています。
ツバメは巣作りから子供(ヒナ)の巣立ちまで全てオス・メス共同して行う習性を持っています。
なお、産卵した卵は抱卵を主にメスが担当します。
ただ定期的にメスがエサ取りや水飲みに出かける時だけオスが変わって卵を抱く特徴があります。
こうして、外敵から巣や卵に危険が及ばないように常に見張って警戒をしているんです。
メスはくちばしで卵の向きを少しずつ回転させて向きをかえることによって、まんべんなく温めるようにしています。
辛抱強く卵を温めて約二週間ほどするとついに子供(ヒナ)が産まれることになります。
生まれたばかりのツバメの子供(ヒナ)は、産毛も生え揃っていない裸の状態です。
この時点で目は開いていないので、約5~6日ほど経ってから目を開くことになります。
体を覆っている羽毛がない状態なので子供(ヒナ)は体が冷えやすく、場合によっては命にかかわる可能性があります。
親鳥は子供(ヒナ)の体が冷えないように体の羽毛の中に包み込んで温めています。
子供(ヒナ)の成長にかかせない給餌はオス・メス分担で行う事になります。
餌はハチやハエ、メイガやカメムシ、ウンカやゾウムシ、アブやトンボなど空中を飛んでいる多数の昆虫です。
ツバメの子供(ヒナ)が5羽いる巣の場合、1日で最高639回の給餌を行った記録があります。
1分間に1回はエサを食べているという結果が出ています。
この給餌は実際にツバメの子供(ヒナ)が巣立ったあともしばらく続けられます。
実際には、自分でエサがとれるようになるまで続けられると考えられているのです。
このように子育て中も親鳥は常に動き回っています。
必死に子供(ヒナ)を守りエサを与える習性を持っていることが調査結果からも判断できます。
ツバメの子供の巣立ちはいつ
今までの様々なツバメの習性から、親鳥はオス・メスどちらも非常に子煩悩(こぼんのう)です。
毎日、必死に子育てを行っていることがわかっています。
それでは、実際に子供が巣立ちを迎えるのはいつ頃なのかも気になりますね。
ツバメは、卵から孵化をして約20日前後で巣立ちを迎えます。
巣立った後はすぐに親元から離れるわけではないです。
まず数日間は子供(ヒナ)同士が一緒に行動します。
こうして、電線などに止まって親から給餌を受ける必要があります。
また一度は巣立ちをしますが、巣立ってから1~7日間は巣に戻ってきて体を休ませる特徴があります。
巣立ちをしても子供はまだまだ飛び方もおぼつかないです。
また、生きていくために必要なエサのとり方も知らないです。
そのため、1~2週間かけて自分でエサが採れるようになるまでその場所で過ごします。
そして、集団塒(ねぐら)をとり10月中旬になると南へ渡っていくことになります。
ツバメはテリトリーの関係からか、他の巣へ近づくと親鳥から激しく威嚇され追い出されてしまいます。
このため、間違って他の巣に入ってしまうということはないといわれています。
ツバメのテリトリーは巣から約数百m以内と非常に狭い範囲で採餌(さいじ)行動をとっています。
ただ近年になって虫が多く生息している田畑が減少しています。
巣作りの時期や繁殖期は、条件の悪い場所では巣作りに必要な泥などを1km以上離れた場所から運んでくることもあります。
このように、遠く離れた場所までエサを採りに行く必要が出てきています。
ツバメは人間にとっては非常に身近な鳥の一種です。
産卵から子育て、巣立ちまでの一連の成長を見守ることができる貴重な鳥でもあります。
場合によっては巣が壊れてしまうというトラブルが起こる可能性があります。
そのため、基本的に人間は自然の成り行きに任せることも重要になる場面も出てきます。
しかし、孵化したばかりの子供(ヒナ)は、親鳥の保温やケアが必要な時期です。
そのため、人が手で養うことは難しいといわれています。
そのため、万が一落ちてしまった場合は、人間が手を出すことは避ける必要があります。
巣立った後の燕の子供(ヒナ)の場合は親鳥が必ず近くにいるはずです。
なので、ツバメのヒナを拾って持ち帰るといったことは避ける必要があります。
反対にカラスやネコ、ヘビといった天敵から襲われないように人間が立ち回ることです。
これが人間がすべき一番大切な対処法だといわれています。
ツバメの子供を見ない理由|まとめ
ツバメの子供(ヒナ)や巣を見たことがあるという方は少ないのではないでしょうか?
昔と比べ現在は住宅の作りも良くなり、これがツバメにとっては巣が作りづらい要因にもなっています。
この他にも様々な理由が重なりツバメの子供を見る機会が減ってきています。
なお、ちなみに燕と書いて「つばめ」と呼びます。
東南アジアから春になると日本へ渡ってくるツバメは、日本でも春の幸福を運ぶ鳥としても非常に愛されています。
ただ近年ツバメの子供をはじめ、親鳥自体を見る機会が減ってきていることが問題となっています。
また、餌(エサ)となる虫や材料となる泥がとれる田畑が減少していることが影響していると考えられているのです。
ツバメは人通りが多い活気のよい商店の軒先を巣の場所として選ぶ習性があります。
人通りの良さが天敵であるカラスから大切なツバメの子供を守ることができることが理由といわれています。
産卵をしてからヒナが産まれる時期は4月終わり頃から7月の終わり頃で、メスは毎日1つずつ卵を産んでいきます。
最終的に約3~7個の卵を産み、親鳥が抱卵を辛抱強く行うことで約2週間ほどで孵化するのです。
ツバメの子供の巣立ちはいつかというと、ヒナが卵から孵化して約20日前後には巣立ちを迎えます。
その後、1~2週間かけて自力で餌(エサ)が採れるようになれば10月中旬には南へ渡っていきます。
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