夫の小遣いの平均額はその年の経済状況を映すので見ているといろいろなものが見えてきます。
小遣いは、年齢別に平均額をチェックした全国平均となっています。
なお、土地によっては平均とは異なる場合も出てきます。
そこは、あくまでも平均として参考にして下さいね。
ここでは、20代、30代、40代、50代でいくらであるかも年齢別に比較していきます。
夫の小遣いの平均額
夫の小遣いの平均額は、全年代を対象とした2018年の統計で4万円弱という数字が出ています。
これは新生銀行が行ったもので男性会社員の平均額が39,836円です。
ちなみに女性会社員は34,845円となっています。
この中に昼食代を含む金額ですから、あまり余裕があるとはいえませんね。
趣味に使えるお金を考えると非常に限定的だと思われます。
実際に収入の何割が夫の小遣いで、昼食代の割合も何割かは人それぞれ異なります。
しかし全年代で夫の小遣いがカツカツなのは確かなんです。
その理由はいくつかありますが、1つはライフステージの変化でしょう。
30代は何かとお金が掛かることが夫の小遣い減少に繋がっています。
統計では50代の男性が一番小遣いが多く、やはりこれにも理由があると考えられます。
20代は50代に次ぐ平均額ですから割と自由に使えるお金が多く30代や40代と比べて余裕があることが窺えます。
また、既婚者と未婚者の差も大きいです。
結婚して例え共働きで生活に余裕が生まれても夫の小遣いは上がりにくいといえるでしょう。
30代以降の既婚女性は、夫の収入が増えても小遣いの平均額がほぼ横ばいです。
このため、男女の差も無視できないものとなっています。
夫は特にその影響を受けやすいようです。
若く比較的自由な20代は使えるお金が多めで働き盛りの30代~40代に掛けて自由が減少します。
50代に入ると20代の頃を上回り小遣いが増えます。
ですが、平均額と同等かそれ以上もらえるかは稼ぎによるわけです。
しかもこれには、年齢に関係なく昼食代が含まれています。
なので食事のランクを上げて食費が増えると結局それ以外で自由に使える分は減少したままとなります。
1ヶ月あたりの労働日数にもよりますが昼食だけでも最低1万円は必要です。
そのため、実質的に使える小遣いは3万円台かそれ以下です。
平均年収は約430万円と統計が出ていますから年収の1割強が小遣いに回っている計算です。
多いと感じるか少ないと見るかは人それぞれです。
ただしこの額は、少なくとも決して多過ぎるという感想にはならないでしょう。
小遣い以外のお金の使い方は、各家庭の事情によるところが大きいです。
夫は、昼食代が別になるだけでもかなり自由度が違ってきます。
もっと自由にお金が使いたい、そう感じた場合に最適と思われる答えは恐らく収入を増やして小遣いを増やしてもらうことです。
20代の夫の小遣いの平均額
20代夫の小遣い平均額は、昼食代を含めて42,018円です。
僅かに少ないものの妻の41,826円とほぼ横並びです。
全年代の平均よりも数千円多い理由は、子供がおらず子育ての出費が発生していない点が大きいです。
夫と妻の差が小さいのは、結婚したばかりで収入を半分ずつ分けるためです。
50代の男性と比べても、20代の夫は小遣いの差が非常に小さいです。
この年代(20代)はまだ自由に使えるお金が多いといえます。
20代を過ぎると子供が生まれて家族が増えたり養育や教育費が発生するなど途端に出費が増加していきます。
つまり、将来的に子供を作るつもりであれば早めに人生設計を始めて資格の取得や転職に取り組む必要があるでしょう。
42,018円という小遣いの平均額は、決して余裕のあるものではないです。
しかし、それでも30代や40代から見ると羨ましいものです。
使えるお金があると趣味や交友関係につぎ込みがちです。
なので、ここで生きたお金の使い方ができるか否かが今後のライフステージに影響します。
確かに、20代はおしゃれや旅行などにお金が必要です。
仕事仲間や上司、友達などの誘いも少なくないので出費が嵩むのは当然です。
ただ他の年代と比べて少し余裕があるというだけです。
そのため、良く考えて使わなければあっという間に足りなくなるでしょう。
平均額が4万円強なので、年収が少なく平均を下回る人だと、更に小遣いが少なく自由は制限されます。
昼食代を削れば使えるお金は増えますが身体を壊して医療費が発生しては本末転倒です。
この方法は、それほど有効な方法ではないです。
限られる小遣いを増やしたいなら投資を始めて30代以降に備えるのが有効です。
子育てを終えて余裕が生まれる50代までに蓄えるのもありでしょう。
ただし、この間に使える金額は減少しますから小遣いの何割を投資に回すか決めておくことをおすすめします。
20代でできることは多く、可能性に満ち溢れている年代ですから我慢し過ぎるのは考えものです。
自己投資の形でも良いので楽しみながらお金を使い有効に活用するのが理想的です。
将来の出費増加を見据えて節約する手もあります。
ですが年収のアップや投資で増やさない限り、あまり使える額は変わらないでしょう。
大切なのはバランス感覚で限られたお金を何にいくら使うか、その配分を上手に行うことです。
無駄遣いをしなければ、どのような出費であっても意味を持ちます。
回り回って将来の自分に役立つ可能性もあります。
30代の夫の小遣いの平均額
30代夫の小遣い平均額は36,146円です。
20代の小遣い42,018円の比べると6千円弱も減少します。
昼食代と考えると5食分以上ですから小さいようで軽視できない大きな金額の差です。
30代で一気に約6千円も金額が下がる理由は、子供が生まれて子育てが始まるのが一番です。
専業主婦の家庭であれば影響は少ないです。
共働き世帯は6割を超えていますから妻の休職が影響する家庭の方が多いです。
子供は成長が早く必要な物が次々に増えたり変わっていくので当分の間は夫の小遣いは減ったままです。
出産が決まれば今後20年間は子供にお金が掛かるので小遣いの減少を含めて子作りには覚悟が必要です。
また、貯金をしたい、マイホームが欲しいといろいろあります。
一方で、やはりたまには外食や旅行も楽しみたいところですね。
そういった欲が強い年代なので6千円程度の減少といっても我慢を要するのは酷です。
転職を考えるにしても身動きが取りにくくなります。
かといって昇給に期待するのも確実とは限らず難しいところですね。
子供が大きくなれば、やがて妻は仕事に復帰できます。
しかし、夫は小遣いが下がったままのケースが多いので、しばらくは限られたお金でやりくりする必要があります。
当然ながらこの小遣いの額は未婚の男性と比べれば歴然の差です。
既婚の男性からすると未婚の人が羨ましく見えるはずでしょう。
ところが、子供というお金に代えられない子宝が手に入りますから考えようによってはかなりの儲けものです。
30代では妻も我慢を強いられるので夫が不満を言うのは間違いです。
うっかり不満を漏らせば喧嘩に発展するので要注意です。
つまり、30代のときは削れるところは削って自由なお金を増やすことになります。
外食を手作り弁当に替えると、それだけでも少し余裕が持てます。
コンビニは便利ですが、商品価格は高めでついついお金を使ってしまいますね。
節約をするつもりであれば利用するお店を良く考えて選びましょう。
30代を楽しく過ごせるかどうかは、元々の趣味や金遣いの影響が大きいです。
しかし、お金以外のことや子供の成長に魅力を見出だせるかにもよります。
30代の夫の小遣いの平均額の低さは全年代中で最下位です。
ここから更に下がることはないと思えばいくらか気持ちが楽になります。
それでも他に削れる部分は限られます。
やはり我慢してやり過ごす必要のある10年間となりそうです。
40代の夫の小遣いの平均額
40代夫の小遣いの平均額は、30代から少し増えて37,073円で微増となっています。
その差は1千円に届きませんが、月に1回程度少し贅沢な外食ができるくらいの増加ではあります。
40代の夫の小遣いの平均額が僅かに増える理由はいくつか存在します。
1つは子育てが落ち着き始めること、もう1つは昇給が発生する2つが中心です。
子育ては少し落ち着くといっても折り返し地点ですから、まだまだ当面は自由にお金を使うのは難しいでしょう。
妻の小遣いの平均額は30代から回復するどころか少し下がります。
40代になっても生活は楽ではなく我慢して生活を支えていることが分かります。
夫の小遣いは、20代と比べてまだ5千円も差がありますから、たかが5千円ですがされど5千円です。
差額だけなら高校生が自由に使えるくらいのお金です。
できることや買えるものは限られますが、生活費や昼食代と考えると途端に大きい金額に感じられます。
40代は、子供の将来の受験や老後を考え始める年代なので今後のことを想像すると憂鬱になりがちです。
ただ後10年ほど乗り切ることができれば、収入が増えたり生活に余裕が出てきます。
40代はいわば最後の試練ですから、もう少しで我慢や苦労が報われることになるでしょう。
また病気や怪我のリスクが高まることから生命保険の加入を検討し始める年代でもあります。
自分に何かあった時のことを考える夫が増えるので昇給する年代なのに小遣いがあまり回復しないのも納得です。
本当は趣味に使いたいと考えている人も他のことに考えを巡らさざるを得ないです。
なので小遣いの自由度は30代とあまり変わらないです。
結婚しているのに趣味に羽振りが良い40代の男性は、平均額を大きく上回る収入があると考えて間違いないでしょう。
たとえば、勤務先で良いポジションを得ている男性です。
あるいは、20代~30代で投資に成功したり財産を築いている可能性が高い男性です。
給与所得だけで生活も趣味もやりくりしようとすると収入が限られるのでかなり大変です。
子供がいない家庭なら20代に近いお金の使い方も可能でしょうが、それだと今度は老後が寂しくなります。
勿論、何にお金を使うかは自由で、あえて子供を作らない選択肢も選べます。
夫の小遣いは収入で大部分が決まります。
出費によっても大きく左右されるので納得できる人生設計で上手にお金を使いたいところです。
50代の夫の小遣いの平均額
50代夫の小遣い平均額は44,017円です。
40代と比べて約7千円の増、20代との比較でも2千円のアップです。
理由はとても簡単で、それは子育てが終わって独り立ちしたり会社の重要なポジションを得て昇給する機会が多いことです。
もう直ぐ定年退職が見えてくる年代ですから老後を考えて節約したい年代でもあります。
なお、同時にこれまでの我慢が消費に転じるタイミングです。
子育てからの解放は、自由な時間が増えることも意味します。
そのため、夫婦で外食をしたり旅行する機会が多くなりやすい傾向です。
いずれの年代にしても、お金の使い道はそれぞれの自由です。
干渉があると不満や苛立ちに結びつきがちです。
人生80年が当たり前になりつつある時代ですから長い目でお互いのお金の使い方に関して寛容になるのが賢明でしょう。
約4万5千円の小遣いとなると妻の立場では無駄遣いをするのではないかと思ってしまうものです。
これは、妻の小遣いが50代になってから殆ど増えないのも理由の1つです。
その不満が夫の小遣いの使い方に転嫁されているケースもあります。
世帯収入を夫婦で均等に分けたり自分の収入を自ら管理して、お互いに生活費を出し合うといったお金の管理方法があります。
正解というものは存在しませんが、どちらにしても何らかの方法でお金を管理することが不可欠です。
50代ともなれば、流石にその方法は確立されています。
なので、上手くやりくりをして夫婦それぞれが自由なお金を持てるものです。
ただし50代で不満のなく小遣いがもらえるか、使えるか否かはそれまでの年代のお金の使い方によります。
50代平均額の44,017円は、全年代の39,836円を約4千円上回るもので、この年代まででトップです。
20代と比較してあまり増えていないのは気になるところです。
しかし、収入が増えていても微増に留まっているのは他の出費が影響していると考えるのが妥当でしょう。
この統計はあくまでも一例に過ぎないので統計の取り方が変われば結果も変わるものと思われます。
それでも、1990年に記録した全年代の平均額77,725円と比べれば、約半額に下がっているのは紛れもない事実です。
丁度バブルのピークに当たるので、この金額はある意味で異常でした。
そのため、バブルが弾ける前後の金額の方が正常だと考えられます。
2018年の時点ではほぼ横ばいが続いているので下げ止まったと見ることができます。
夫の小遣いの平均額は、今後上昇に転じることも十分あり得るでしょう。
結び
夫の小遣いの平均額は、年齢別に以下のとおりとなります。
20代、30代、40代、50代と夫の小遣いの平均額を比較してみると一番働き盛りのころの30台と40代で下がっています。
やはり子育てにかかる費用の捻出が最優先されているのでしょう。
その結果、子供が自立する50代からは少し金額が回復しています。
もちろん、家庭の状況によって一軒一軒異なりますので、この通りではない方も多いです。
また、もう1つの理由に30代40代はマイホームを購入する時期とも被ります。
この支払いに充てるためにも小遣いは優先順位が低くなると考えられます。
一番支払うべきものが増える時期でもあります。
この年代の夫は全国的に厳しいお財布事情であると言えます。
いくらもらっていても、その中でうまくやりくりするように工夫することが大切です。
仕事のお付き合いや趣味への支出、さらにランチ台などもうまくやっているのが見受けられる結果ですね。
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