リュウグウノツカイは、アカマンボウ目に属する細長く特徴的な外見をしています。

 

この魚には、海岸に漂着すると地震が起きるという言い伝えがあります。

 

自然災害が多発する日本において、リュウグウノツカイと地震の関係は気になるところですね。

 

元々は、海岸に表れるはずのない深海魚が漂着したことにあります。

 

これは、良くないことの前触れなのではないかと考えられたのが発端です。

 

記録が残っている1928年以降の漂着、捕獲との関係性が確認されています。

 

ここでは、そんなリュウグウノツカイや深海魚と地震の関係について詳しく解説していきます。

スポンサーリンク

 

リュウグウノツカイと地震の関係

 

リュウグウノツカイと地震の関係ですが、特に断定できる部分は見つけられなかったと調査結果が発表されています。

 

1743年に刊行されている書物にも記録が残っているので関係性を疑いたくなるのも理解できます。

 

幸いなことに無関係だと分かっており、根拠のない迷信だといわれています。

 

リュウグウノツカイと地震の関係は、古今著聞集と甲子夜話や六物新誌といった書物と切り離せないといえます。

 

古今著聞集は鎌倉時代の13世紀、甲子夜話は江戸時代にそれぞれ執筆されています。

 

このどちらにもリュウグウノツカイが登場します。

 

これらの書物はいずれも神秘性が共通点で、人魚伝説と関連づけられています。

 

これが現代まで続く伝承や噂の元になったと考えられます。

 

長年信じる人がいたことから、単なる迷信ではなく本当なのではといわれ続けてきました。

 

地震との関係が深く考えられるようになったのは、奇談集の諸国里人談が発刊された1743年頃だと言われています。

 

 

当時発生した災害とリュウグウノツカイが記録されています。

 

そこには、深海魚と地震に関する記述もあるのが特徴です。

 

信憑性を後押ししたのは、それ以降に度々発生した地震と、その際に表れた深海魚のリュウグウノツカイそのものです。

 

実は、災害発生時に深海魚が打ち上げられることは良くあります。

 

また、サケガシラのような普段見かけない魚も海岸に漂着しやすくなります。

 

天変地異と関連づけられたり、良からぬことの前触れという言い伝えは日本各地に存在します。

 

このような伝承や俗説は世界各地にもあります。

 

似たような話はインドネシアでも確認されています。

 

しかし、長年詳細な研究は行われてこなかったことから現代に至るまで迷信を信じる人は少なからずいました。

 

 

数世紀にわたって続いてきた迷信は、21世紀になった現代で、ようやく迷信だと否定されるに至ります。

 

魚類学者の本間義治教授を始めとして東海大学や静岡県立大学グループの研究でも、これといった関係性はないと結論づけられています。

 

中でも、東海大学海洋研究所と静岡県立大学グループの研究は最新のものです。

 

1928年~2011年に記録された336件の漂着と捕獲事例が1つずつ確認されました。

 

対象はリュウグウノツカイやサケガシラを含む8種類の深海魚で、文献や地方紙の記事といったものです。

 

漂着、捕獲のタイミングと30日間の地震発生の関係が調べられました。

 

ですが、2007年の新潟中越沖地震以外は発生していないことが確認済みです。

 

発見場所と半径100km以内の震源地、マグニチュード6.0以上という条件となります。

 

範囲やマグニチュードの条件を変えれば、また結果は変わってくるでしょう。

 

ただ、小さな地震を含めるときりがありません。

 

この条件でも十分に意味のある調査結果だと評価できるはずです。

 

大切なのは、過去の文献を調べて関係性が確認されたことにあります。

 

少なくとも現代においてリュウグウノツカイと地震の関係は迷信だといえることです。

 

 

震災で災害に遭えば、関連づけたくなるのも分からなくはありません。

 

しかし、客観的に見て関係があると判断するのは無理でしょう。

 

自然災害が発生する前に起こる動物の異常行動や井戸水の異常といった研究の中で行われた調査です。

 

このように、とても真面目で意義のあるものです。

 

これらの宏観異常現象は本当に災害と関係しているのか?

 

そういう研究者の探究心とモチベーションによって今回の調査が完遂されているわけです。

 

厳密にいえば、何を持って動物の異常行動とするか、その判断基準を決めるのは難しいです。

 

ところが、リュウグウノツカイを代表とする深海魚は、普段お目見えすることがない生き物です。

 

 

そのため、異常の判断がしやすいことから調査対象に選ばれています。

 

純粋に東日本大震災の以前はどうだったか、それを研究者が知りたかったのも理由です。

 

とにかく長期間のデータが掻き集められ情報を精査して統計が取られました。

 

文献の中には、過去にまとめられた深海魚の出現情報もありました。

 

これは、範囲や期間が限定されていることから新たにデータを集めて調査に役立てられています。

 

地道な調査によって最新の結論が導き出されていますから信憑性は高く信頼できるものだといえるでしょう。

スポンサーリンク

深海魚が漂着したら地震が起きるは迷信

 

深海魚が海岸に漂着して、出現から30日以内に半径100km圏内でマグニチュード6.0以上の地震は起きたかの調査がされました。

 

このときは、新潟中越沖地震を除き発生していないことが判明しています。

 

つまり漂着と地震を結びつけるのは無理があり、起きると考えるのは迷信となります。

 

調査対象は1928年以降の文献なので、それ以前の深海魚の出現や地震の発生の関係性は未知数です。

スポンサーリンク

 

ただし、古い情報を正確に調べるのは難しく、江戸時代やそれ以前に遡って検証するのは困難を極めます。

 

今回行われた調査では、リュウグウノツカイ以外の深海魚との関係性も調べられました。

 

このため、迷信という結論は信憑性が高いでしょう。

 

336件の出現が調査対象なので、十分なサンプルかといえば少ないともいえます。

 

それでも深海魚の出現自体が392件ですから、その中で可能な限り調べられた形です。

 

 

深海魚が漂着、あるいは捕獲に至る原因が不明です。

 

出現によって地震との関係性が本当だと信じたくなるのも頷けます。

 

調査の結果から分かるのは、珍しい魚が海岸に漂着したからといって、それが即自然災害の予兆にはならないということです。

 

やはり、迷信と捉える方が妥当です。

 

漂着にしても捕獲にしても、他の原因で海面に上昇してくると見るのが正解でしょう。

 

確かに過去には関係性が疑われる出来事が起こっていますが、割合として全体的に非常に少ないです。

 

そのため、関連づけて考えるのではなく偶然の出来事とする方が自然です。

 

疑いが確信に変わるほどの調査結果が出たとしたら予兆から震災の発生を予知する研究が進んだでしょう。

 

そういう意味では少々残念ですが、根拠の薄い言い伝えや噂が迷信だと判明したのは大きな収穫です。

 

これでもう惑わされずに済みますし予知の研究は別の方向性進んでいくものと思われます。

 

AIの発展や十分なデータが集まれば、今以上に広範囲のデータを調査できることでしょう。

 

 

複雑な関連性からより正確な結論を導き出すことも可能となるはずです。

 

研究はどの分野でも通過点に過ぎませんし時代が変われば結論が変わることもあり得ます。

 

今後研究が進めば答えがひっくり返ることもあるでしょう。

 

それでも、現時点では迷信と判断するのが妥当です。

 

見たことのない珍しい魚を海岸で見ても、それは何ら震災の前兆とは結びつかないです。

 

良からぬことが起きると考えるのは不安によるもので思い込みと表現しても正しいです。

 

伝承や噂が文字通りその程度のものだということです。

 

もっと科学的で信憑性のあるデータを元に将来の災害の対策を始める切っ掛けになるでしょう。

深海魚は地震を予知できるのか

深海魚で地震を予知できるか、その疑問や期待に対する答えはNOとなります。

 

 

理由は関係性の調査結果によるもので深海魚が打ち上げられても、その後地震が起こったケースは殆どないのが根拠です。

 

小さな地震を含めれば関係があるといえなくもないでしょう。

 

ただし、それだと深海魚が大きな震災を予知する存在ではなくなります。

 

全く無関係の揺れも関連づけて考えてしまえるので、やはり関係性を判断する基準を緩めるのは疑問です。

 

それよりも、深海魚の出現から30日以内、震源地が出現地から10km圏内でマグニチュード6.0以上がない。

 

この調査基準の方が結果は有意でしょう。

 

そして見事に関係性はないと結論づけるに足る信憑性の高い調査結果が出ています。

 

改めて、深海魚を使って地震を予知する方法を考えてみましょう。

 

深海魚が自然に打ち上げられたりする発生から将来を見通すのはまず不可能だと結論づけられます。

 

 

期間を出現から30日以上に延長したり範囲を広げれば別でしょう。

 

でも、そうしてしまうと今度は余計に関係性が薄まってしまいます。

 

数を撃てば当たる偶然の結果では無意味ですから判断基準を変更する手は使えないです。

 

他の視点で予知の可能性を探るとなると魚の行動をもっと詳しく理解したり解剖するなどして変化を知る必要があるでしょう。

 

出現と震災のデータだけでは、地震を予知するのは限界があります。

 

ですから、既存のデータを関連づける方法はやはり難しいです。

 

AIにデータを学習させて、これまでに発見されていない関係性を探るのはありです。

 

 

時間が掛かってしまったり、最終的に意味を持たない結果が出ることも考えられます。

 

それでも、人間という限られる研究者の手で地道に調べるよりはもっと広い範囲で調査できます。

 

ハッキリといえるのは、現時点で震災の発生を事前に知るのは不可能です。

 

進められている研究はあるとしても、今のところそのどれも実用には至っていないです。

 

動物や鳥の異常行動から自然災害を早期に知る研究は存在します。

 

それらも海の生き物と同じく、まだまだ実用とは程遠い状況です。

 

そもそも未知の部分が多い自然から新たな自然現象を事前に捉えるというのは、未来が見える人でない限り無理でしょう。

 

未来を見通す研究を重ねても絶対に正確に把握するのは不可能だと分かっています。

 

なので、結局は自然災害も震災も成り行きに任せる他ないです。

 

将来的に天気予報のように行動の参考となる情報が提供されるようになる可能性は、全くゼロではないといえます。

 

2019年~2020年の現在においては、何時実現するか分からない技術よりも地震が発生した場合に備えることの方が現実的ですね。

スポンサードリンク

結び

リュウグウノツカイと地震の関係についての記事はお役に立てたでしょうか?

 

 

また、深海魚が漂着したら地震が起こるのかについてはいかがでしたでしょう。

 

深海魚が漂着すると地震が起きる伝承や記録は、リュウグウノツカイを筆頭に古くからいくつもあります。

 

地震の関係は昔から疑われていました。

 

近年の複数の研究によって関係性は薄く、迷信だと結論づけられました。

 

普段目にすることのない深海魚が漂着、捕獲されるのは不気味です。

 

しかし、客観的な調査に基づいた結果なので迷信という結論には信憑性があります。

 

リュウグウノツカイを使って地震が起きるか予知するのは不可能です。

 

その点は地震発生予知研究の観点からすると残念です。

 

地震の関係がないと分かった以上は、他のアプローチで余地の研究を進めるべきです。

 

また、地震が発生しても大丈夫なように備えた方が良いでしょう。

 

深海魚の出現は地震の発生を知らせる前触れ、この考え方は既に過去のものです。

 

これらは、科学が十分に発達していなかった時代のものだと調査により決定づけられました。