あられ(霰)とひょう(雹)の大きさの違い!夏でも降るのはなんで?

気象

あられ(霰)とひょう(雹)はどちらも氷の固まりですが、何が違うのかといえば大きさの違いがポイントとなります。

 

またなんで夏でも降るのかという疑問も生じます。

 

意識しないとあられ(霰)とひょう(雹)の違いは分かりにくく、夏に降る疑問が解けないままになってしまいます。

 

あられ(霰)とひょう(雹)の違いをしっかりと理解できれば、誰かに説明が求められた時に教えてあげられますね。

 

あられ(霰)とひょう(雹)の大きさの違い!

 

あられ(霰)とひょう(雹)は、大きさの違いを見ると霰は小さいものだと直径2mmほど、大きくても5mmくらいに留まります。

 

雹は5mm以上の大きさのものに用いられることが多く、直径が5mmを超えれば総じて雹と呼ぶことになります。

 

つまりひょう(雹)は大きなあられ(霰)ということができます。

 

 

直径5mm前後のものは見分けにくく、どちらの呼び方でも間違いではないと思われます。

 

厳密に大きさを測って分類するわけではないので、目視で見分けたり正確に言い当てるのは困難です。

 

明らかに大きくて、それこそこぶし大ほどあれば別ですが、あられ(霰)の範囲は直径2~5mmなので、極小サイズでもない限りは簡単には見分けられないです。

 

指で摘んだり、手のひらにのせると体温で溶けてしまいます。

 

霰と雹の正確なサイズを測りたいなら熱が伝わらない素材のピンセットなどで摘むのが良いでしょう。

 

それほど繊細で容易に溶けたりサイズが変わります。

 

タカ
タカ

霰と雹は本当に微妙な違いで、意識しなければ分からない程度の差なんです。

 

余談ですが、気象庁は色で雪あられや氷あられと分けています。

 

直径が1mm未満のものは霧雪(むせつ)と、呼び方があられ(霰)ですらなくなります。

 

直径5mm未満でも凍雨(とうう)という呼び方をしています。

 

そのため、直径5mmを超えないものは気象庁では総じて雪や凍った雨と認識されていることが分かります。

 

あられ(霰)やひょう(雹)が夏でも降るのはなんで

 

あられ(霰)やひょう(雹)が夏でも降るのはなんでか?

 

この疑問は誰もが一度は抱いたことがあるのではないでしょうか。

 

霰や雹は雨が凍ったものというのは理解できても、気温が高い夏に凍ってしかもある程度の大きさに成長して降ってくるのは不思議ですね。

 

 

霰や雹が夏に降ってくる理由ですが、実は雨は元々氷から発生するものです。

 

つまり、溶けた氷が雨水となって地表に降り注いでいるというわけです。

 

あられ(霰)やひょう(雹)も同様に、雨になるはずが溶けずに地表まで落ちてきた氷の固まりということになります。

 

大きくなると重量が増しますが、重くなることで上昇気流で浮かなくなります。

 

それが溶ける前に地表に降ってくるというわけです。

 

気温が暖かい方が氷が溶けずに降ってくるのは、地表の気温が高くて上昇気流が強く、氷がなかなか落下せずにぶつかり合って大きく成長するのが理由です。

 

そのため、冬だとそれほど強い上昇気流は起こらないので、氷が大きくなる前に降ってきます。

 

 

この違いが、あられ(霰)とひょう(雹)の大きさの差になります。

 

地表の気温が暖かくても雲の中は冷たいので、氷が発生すること自体は不思議でもなんでもないです。

 

つまり、大きさの違いこそが重要なポイントで、何故気温が暖かい方が大きいかが特に大事です。

 

このようなことから、比較的大きいひょう(雹)が夏の季語で、小さいあられ(霰)は冬の季語ということです。

 

あられ(霰)やひょう(雹)が降る気象条件

 

あられ(霰)とひょう(雹)は大きさが異なるだけで、基本的な降る気象条件は共通です。

 

積乱雲が発生するとその上の方で氷の結晶が生まれ、やがて雪に成長していきます。

 

温度が下がり0℃を下回ると、水の粒に過冷却状態の水滴がつくことになります。

 

 

それがあられ(霰)と呼ばれる氷の固まりで、過冷却水滴が集まるところに落ちるわけです。

 

そのまま地表に落下したものは小さいです。

 

ですが、上昇気流が発生していて落ちることができない氷の固まりは、舞い上げられて他の氷とぶつかります。

 

氷同士がぶつかることであられ(霰)は大きくなり、特に上昇気流が強い夏は直径5mm以上のひょう(雹)に成長します。

 

重量の増加による落下と上昇気流による上昇の繰り返しでも、氷の層が厚くなってサイズが大きくなります。

 

冬など寒い季節に降るものが小さいのは、直径が大きくなる前に地表に落下するからです。

 

 

夏は、水分を多く含む海から流れ込む空気が地表であたためられることで、氷の粒を舞い上げる強い上昇気流が発生します。

 

この気象条件の違いが大きさの違いとなってあらわれます。

 

また、ゲリラ豪雨のときに大粒のが降ることが各地で報告されています。

 

ゲリラ豪雨については下記の記事でも詳しく解説してみました。

 

 

積乱雲や氷の結晶が生じる温度、過冷却水滴といった気象条件は、実際に降る大きさに関係なく同じです。

 

あられ(霰)とひょう(雹)の大きさの違い!|まとめ

 

あられ(霰)とひょう(雹)の大きさの違いは、5mm未満か5mm以上かで呼び方が変わります。

 

夏でも降るのはなんでかというと、雲の中は季節に関係なく氷が発生するほどに冷たくて、水分から結晶が発生するからです。

 

夏の方が大きいのは、氷の固まりが容易に地表に落下せず、大きくなってから落ちてくるのが理由です。

 

 

氷が大きくなる条件の上昇気流は、地表がよりあたためられやすい夏の方が強くなります。

 

強い上昇気流によって一度落下した氷の粒は舞い上げられ、氷同士がぶつかったり上昇と下降を繰り返して直径5mm以上に成長するわけです。

 

あられ(霰)やひょう(雹)が降る気象条件は、積乱雲が発生するとその上において氷の結晶が生まれ、徐々に雪に成長していきます。

 

温度が下がり0℃を下回ると、水の粒に過冷却状態の水滴がつきます。

 

あられ(霰)という氷の固まりで、過冷却水滴が集まるところに落ちます。

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