金魚はヒーターなしでも飼える?
ヒーターなしで金魚を飼えるのかというと、理屈の上では可能です。
その理由は、生存できる温度は氷ができる0度近くから40度くらいまでとされているためです。
なので、室内であれば金魚はヒーター無しでも問題ないからです。
しかしながら、それはただ金魚が生きているだけの状態です。
居住している地域にもよりますが、真冬になれば水温はかなり下がります。
そして、金魚は変温動物ですから水温が下がれば体温が下がります。
体温が下がれば、動きが鈍くなり冬眠することだってあります。
そのまま何もしなければ、最悪の場合には金魚が死んでしまいます。
また体温の低下がもたらすものは、消化機能や免疫機能の低下です。
そういったことが原因で、様々な病気に陥る危険性は否定できません。
たとえ運良く寒い冬を乗り越えたとしても、病気になる恐れもあります。
暖かい春になったときの水温差でストレスがかって、免疫力が低下して病気になることもあります。
転覆病(てんぷくびょう)
例えば転覆病というのがあり、消化機能の低下で引き起こされる病気として知られています。
問題は水温が低いことで消化不良を起こしているためです。
転覆病は、名前のごとく金魚の体が浮いたり沈んだりする病気のことです。
最初は、ただ不安定な泳ぎ方をしているくらいです。
ですが、次第に金魚の動きが明らかにおかしくなります。
本来ならば、金魚は水中を優雅に泳いでいるはずです。
しかし、そのような状態になる原因は、消化不良を起こしているからです。
思うように体が動かなくなるとは言え、エサは食べれます。
ですから、すぐに金魚が死ぬことはありません。
とはいえ、そのような状態が続くことが健康に良いとは言えません。
なので適切な処置をしたほうが良いです。
水温を高くしてやれば金魚が健康な状態に戻れます。
白点病(はくてんびょう)
そんな転覆病よりも深刻なのが、免疫機能の低下によって引き起こされる病気です。
代表的なものとして挙げられるのが白点病です。
白点病は、白点虫という寄生虫に寄生されると発症をします。
感染力が強く金魚が一匹でも感染していたら他の個体も危険です。
そのまま放置していると体力を消耗して死ぬ危険性があります。
白点虫は、28度から30度くらいの水温になると生存できないです。
なので、ヒーターなどで温めつつ薬浴させてやれば助かります。
このように水温が低いと、金魚に多くのリスクが存在することは間違いありません。
鑑賞することを目的に金魚を飼う場合、動きが鈍い状態より活発に活動している方が楽しめます。
金魚のことを第一に考えるならば活動しやすい水温を保つことです。
そのためには、冬場にはヒーターを設置しておくことが望ましいです。
金魚の水槽の水温を保つ方法
金魚が冬でも活発に動けるように水槽の水温を保つ方法もあります。
その方法は、熱を逃さないように水槽の周辺を断熱効果や保温効果のあるもので覆うことです。
・発泡スチロールで水温を保つ
断熱効果があるものとして、身近にあるのが発泡スチロールです。
水槽よりも一回り大きい発泡スチロールの箱に入れておくだけで保温効果が生まれます。
ちょうど良い大きさの箱がないときには、DIYショップなどで板状の発泡スチロールを購入しましょう。
その板状の発泡スチロールを箱を組み立てていけば完成です。
魚屋などでもらえる発泡スチロールの箱を活用するのであれば、安上がりです。
しかし、海産物の臭いが染み付いている可能性があります。
臭いが部屋に充満するのを我慢できるのであれば試してみましょう。
・木材で水温を保つ
あと優れた断熱効果を持つ素材としては、木材があります。
木材もDIYショップにいけば簡単に購入できます。
もしDIYショップがないときには、100円ショップでもあまり大きくはありませんが板が売られています。
それを組み合わせて、熱が逃げないような箱を作れば水温が保ちやすいです。
新聞を契約しているならば、新聞紙を使う方法もあります。
・新聞紙で水温を保つ
水槽を覆うように新聞紙を貼っていけばそれなりに効果があります。
また、発泡スチロールや木材の箱に入れるやり方もあります。
隙間を埋めるように新聞紙を入れておくと断熱効果が高まるでしょう。
気をつけるべき点として、新聞紙が濡れてしまうと気化熱で逆に熱が逃げてしまいます。
もし、何かの拍子に新聞紙が濡れたときには放置をせずに交換するのが適切な対応です。
・段ボール箱で水温を保つ
紙を材料にしているということで、段ボール箱も活用できます。
最近は通販を利用する家庭も多いですね。
その際に使われた段ボール箱を捨てずに取っておけば、水槽を入れる事ができます。
ダンボールにも薄いものと厚いものがあり、厚いほうが熱が逃げにくいです。
もし薄いものしかないというならば、二重、三重に重ねて使うと良いでしょう。
布を使って、保温をするという方法もあります。
・厚手の毛布で水温を保つ
人間が冬になるとダウンジャケットを着るように厚手の毛布などを使って覆ってやります。
もう着ることがない古着などを加工してカバーをつくれば、資源を無駄にせずに済みます。
・サバイバルシートで水温を保つ
災害時などに使うサバイバルシートも、優れた保温効果を持つアイテムです。
薄いアルミ素材のフィルムが、熱を遮断するので水温を一定に保てます。
これもDIYショップや100円で簡単に入手できます。
サバイバルシートを使っているとアルミ素材のフィルムが次第に剥げていくことがあります。
そのため、定期的にサバイバルシートを交換したほうが良いです。
金魚の水槽を温める代用品
金魚の水槽を温める代用品となりえるものはいろいろとあります。
しかし、これらのグッズは、水槽で使うことを目的としていません。
なので、購入費用や電気代などの維持管理費がかかることがネックです。
ずっとヒーターを使わないつもりなのか?
それとも一時的な話なのかということで、代用品を使うべきかが変わってきます。
一時的しのぎの代用品であれば、使い捨てカイロのようなコストの掛かる方法でも良いでしょう。
でも、これからもヒーターを使わないなら追加費用のかからないろ過装置のモーターが最適です。
使い捨てカイロを使う
金魚の水槽をヒーターを使わないで温めることができるグッズとして使い捨てカイロがあります。
使い捨てカイロを容器に入れて水の中に投入すれば水を温められます。
ただ、この方法だと冬の間は使い捨てカイロの在庫を大量に確保しなければいけません。
電気が使えないときの一時しのぎとしては使えます。
しかし、長期的にはコストがかかります。
お湯を使う
金魚の水槽を温める方法としては、お湯を入れたペットボトルを投入する方法が良いです。
お湯ならば、コストを抑えつつ必要なときにいつでもわかせます。
冷めてしまった後は、植木の水やりや洗濯などに使えば水道代が無駄になる事はありません。
なお、お湯を使うなら直接注げばいいと思う人もいるでしょう。
この方法は、金魚が泳いでいるときには絶対にするべきではないです。
もし、そんなことをすれば、金魚が熱湯で火傷する危険性があります。
それに水温が急激に変わるので、温度差がストレスになり健康を損なうことにもなります。
どうしてもお湯を注ぎたいならばひとまず金魚を洗面器やバケツに避難させておきます。
こうして水槽から金魚を出したあとで、水温を確認しながら行うべきです。
ろ過装置で代用する
それほど水温が下がらないのであれば、ろ過装置のモーターでも代用品として活躍します。
モーターから発生する熱でも十分温まります。
北陸とか北海道でなければ適温を維持できるくらいの力はあります。
なので、わざわざヒーターを買う必要はありません。
念の為に自分の家では、モーターで水温がどの程度まで温まるのか?
モーターを回して、水温計で調べておきましょう。
床暖房で代用する
床暖房を設置してあったり、ホットカーペットをしているならば、その熱を利用することもできます。
ただ、温度設定が低いと水温は上げることは難しいです。
そのため、できるだけ高温にしたほうが良いです。
設定温度を高くすることで、ガス代・電気代が余計にかかってしまうことは覚悟しなければいけません。
それから床に水槽を置くの場合も注意しましょう。
人が移動するときに、ぶつかって水をこぼさないように気をつけることです。
水が溢れたことで、ホットカーペットが壊れでもしたら別の方法を探さなければならなくなります。
金魚はヒーターなしでも飼える?|まとめ
金魚は、水温が低いと消化機能や免疫機能が低下して病気になります。
そのため、寒い冬場でも水温を下げない工夫が必要です。
水温を保つ方法としては、発泡スチロールや新聞紙などで断熱をすることです。
また、布やサバイバルシートで水槽を覆うといったことがあります。
そして、熱を逃さないだけでなく温めることも同時にやらなければいけません。
ヒーターなしで金魚を飼えるようにするためには水温を温める代用品を用意する必要があります。
使い捨てカイロやお湯を容器に入れて水に投入することです。
床暖房やホットカーペットの上に水槽を置くといったことで水温を上げられます。
このように水槽を温める代用品は、維持管理がかかるものもあります。
水温を保つ方法が一時的に必要なのか?
それともこれからずっと必要なのかで最適なものを選ばなければいけません。
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