中国の人口推移がどれくらいかあなたは、お分かりですか?
新型コロナウイルスのこともあり2020年は何かと話題にあがる中国ですがその人口推移はどれくらいなんでしょう。
歴史との関係や、ピーク時はどれくらいいたのかも気になるところですね。
中国は古くから、人口に関する記録を残してきたと言われています。
多く残る記録から、中国の人口推移には歴史の関係があると推測されています。
また、現在トップの人口を誇る理由も歴史との関係を知ることで少し見えてくる部分があります。
ピーク時はどれくらいなのか、世界で人口の多い国10選も含め、以下にご紹介していきます。
中国の人口推移と歴史の関係
中国の人口推移と歴史の関係については、実際に時代ごとの記録が多く残されています。
直接的な人口数でなくても兵数や部隊数などで測っていた頃もあります。
いずれにしても人の数の記録を残してきたのは、人の増減は政府の租税収入に直結し政治の良否を決めるものと考えられたためです。
現在中国と呼ばれる地域は、かつて王朝の建国と衰退が繰り返し起きていました。
その時代の人口増減には王朝の存在が関わっていた可能性を示唆する記録が残されています。
建国から衰退、そして次の王朝建国までのサイクルを繰り返していたと考えられています。
まず、はじまりは建国期です。新しい王朝が建国された時期は規模が狭いため、人口も少なくい傾向にあります。
規模も人口も少ないことから、政府は税金を安くして民を働かせすぎない状況を作ることができ、そういった小さな政府で政策を進めていきます。
結果として民の負担は減り、農民を中心として人口が急激に増えます。
建国期の次に来るのは、繁栄期です。人口が増加したことで税収が増えました。
それにより得た豊かな財政を用いて王朝は大規模な土木工事と領土拡張を行うなど積極的な政策に移行します。
しかし繁栄のために動かされるのは民のため、民たちの負担が増えて生活の実態は悪化を辿ります。
また、土地開拓のスピードは人口増加の速度に追い付かないため、1人あたりの土地も減って民の収益も悪化します。
民たちの生活悪化がみられる繁栄期の次に起きるのは、衰退期です。
人口が増え続ける傍ら土地開拓が追い付かないため、約10世代ほどで1人あたりの食糧供給量が飢餓領域にまで達します。
それによる社会不安が高まることで農民反乱が頻発し、王朝政府による鎮圧もむなしく終わります。
王朝は民の働きで繁栄を得ていたため、民たちから反感を買って以降は衰退する他ありません。
衰退の後に迎えるのは、交代期です。
王朝政府の支配力が弱くなると地方の政権や軍閥が半独立状態となりました。
すると戦乱が発生し、王朝が滅亡するどころか民も大量に巻き込まれ、命を落とす人の数の増加と出生率低下による人口崩壊が起こります。
この時に人口は多すぎない適正数にまで減少し、新しい王朝が誕生して建国期に戻ります。
建国から繁栄期を迎えて衰退するまでは、いずれの王朝時代も300年未満だったと言われています。
つまり1つの王朝が300年以上続くことはなく、300年以内に人口増加と減少を繰り返していたということです。
以降の人口推移は、1661年~1722年の統治で人口1憶人になったころから増加傾向が続くようになったと言われています。
1735年~1795年には約3億人にまで増加し、1833年の戸籍登録人口は4億人近くにまで増え続けました。
それから1976年頃まで、子を産み人口を増やす思想が強い時代が続きました。
中国がこのような思想を持っていた理由は儒学の影響で、子供は多いほうが良いという教えです。
さらに、高齢者も大事にするべきという考え方が根付いていたためと考えられています。
日本では間引き、ヨーロッパでは捨て子は多くあった時代ですが、中国では儒学の影響で人が資産であったため人口増加が続いたようです。
中国は建国から次王朝までのサイクルを周期的に繰り返し、衰退して人口が崩壊しても必ず復活することが特徴と言えます。
つまり、今の中国は人口が世界一多い国ですが、かつては周期的に増減を繰り返していた国です。
ヨーロッパでも経済的時事用で捨て子が多発していた時代があったりで、人口が莫大に増えることはなかったと考えられています。
しかしそれは、人口増加を抑えるにあたる最善策ではありません。
かといって経済能力に反した人の数を持つのも困窮を産むため、そもそも経済と命の面で現実性と自制心が必要と言えます。
中国の人口のピーク時はどれくらい
中国における2019年末までの総人口は、おおよそ14億5万人と発表されています。
新型コロナウイルスで、最近は毎日のように取りあげられている中国ですがその人口の多さには驚かされますね。
前年末と比べて467万人増えていますが、出生率低下と高齢化が深刻化しています。
それらが引き起こされた理由は、2015年まで継続された一人っ子政策などの影響です。
ただし2015年から2019年末まで出生率が上昇しない点から一人っ子政策の影響は一部でしかないと考えられています。
しかし、中国人口の現状におけるピーク時は2019年末の結果(14億5万人)となっています。
政策を施行し、出生率低下と高齢化がある中でも人の数は増え続けてきたのが現状となりますね。
最もなピークに達するのはこれから訪れる2029年〜2030年と予測されており、その数がどれくらいかと言いますと14億6万人です。
問題はそれ以降の変動で、2050年までに約13億6万人に減少することが見込まれています。
もし、今と出生率が変わらなければ2065年までに11億7万人にまで減る可能性があるとも言われています。
減少と出生率の問題により課題となるのは労働人口で、16歳〜59歳を対象とした2019年の労働者数は8億9640万人でした。
前年より89万人減っており、2012年からずっと減少傾向にあります。
2020年以降は更に減少が加速すると予想されています。
2019年のGDP国内総生産成長率は6.1%と政府目標(6〜6.5%)をなんとか達成しています。
これまで大きな成長を遂げてきた中国からすれば、29年ぶりの低成長です。
アメリカとのやり取りも関係したと考えられます。
高齢化や出生率の問題も相まっているので、これからの経済事情にも目を向けなければなりません。
また、中国の人口問題には男女比のアンバランスさも挙がります。
約14億の男女比は、女性6億8478万人・男性7億1527万人です。女性100に対し男性が約105人多いんです。
全体的に見ると男性が3000万人以上多いことになります。
この理由が大きな影響とは考えにくいとされますが、他の面で問題が生じています。
国内および国際的な事件のため、隅に置いてはおけない人口問題として扱われています。
しかし公に中国がこれから考えなければならないと指摘されているのは高齢化対策です。
その理由は日本同様に介護と経済の問題があるからです。
世界で人口の多い国10選となんでかの理由
1位 中国の約14億2700万人
2位 インドの約13億5200万人
3位 アメリカの約3億2700万人
4位 インドネシアの約2億6700万人
5位 パキスタンの約2億1200万人
6位 ブラジルの約2億900万人
7位 ナイジェリアの約1億9500万人
8位 バングラデシュの約1億6100万人
9位 ロシアの約1億4500万人
10位 日本の約約1億2700万人
1位 中国の約14億2700万人で世界的に最も人口が多い国です。
しかし2100年には約10億人まで落ち、インドは20億人を維持する予測がされています。
ここまで増えた理由は、基本的な食料供給に適した土地柄や宗教的な考えが関係していると推測されます。
また、今騒がれている新型コロナウイルスの感染も人口に大きく影響すると思われるので旅行は注意が必要ですね。
どらちの国も社会的な実情問題はありますが、増加に対する資産・経済が維持できる範囲までは伸び続ける見込みです。
2位 インドの約13億5200万人で、こちらも桁違いな10億人台に突入しています。
2030年には約19億人になる見込みですが、貧困層が子供に労働させて生活を成り立たせているなど問題はあります。
中国同様に農産地が豊かで、宗教的な考えが増加に関係しています。
経済的問題から政府は抑制を試みましたが、成果は出ていません。
3位 アメリカで、その人数は約3億2700万人となります。
しかし、出生率は共働きなどの影響で2010年から2人以下となっています。
それでも人口が減らないのは、移民数の上昇が理由です。
4位 インドネシアの約2億6700万人です。
1970年代頃に出生率は低下しました。
2000年以降も2人以下になったことがないため労働人口も安定した時代が2030年まで続くと考えられています。
5位 パキスタンの約2億1200万人です。
推移は右肩上がりですが出生率は6人~3人へと低下傾向です。
難民の受け入れにより人の数が増加しました。
6位 ブラジルの約2億900万人となりました。
都市部に人が集まっているため、地方の過疎化が心配されています。
7位 ナイジェリアの約1億9500万人で、2050年には4億人になると予測されています。
女性1人あたり5人の出生率を持ち、乳児死亡率も低下したことが増加の理由です。
しかし貧困層が多く教育も不十分で、働ける若者の数に反して就職先もチャンスの場も少ないなど、実質的な問題は多くあります。
出生率については他の国も含め人口が多いことが良いことばかりとは言い切れませんね。
8位 バングラデシュの約1億6100万人です。
1990年代以降の推移はほぼ右肩上がりで、上昇率は7%と高くなっています。
上昇率は世界トップクラスで、これからの伸びしろもあります。
このような成長っぷりを見せている理由は、若者層が多く高齢者層が少ないことが一要因です。
9位 ロシアの約1億4500万人でした。
ロシアは1990年代にソ連が崩壊してロシア連邦が誕生した頃、政治的な混乱やアジア通貨の余波により財政危機と人口激減に見舞われた過去を持ちます。
経済問題で病む人が多い傍ら医療機関の機能も追い付きません。
平均寿命も60歳代で平均出生率も約1人でしたが、2016年頃からやや上昇傾向にあります。
出生率上昇に関しては、政府が少子化問題を解決するために打ち出したマテリンスキー・キャピタル(母親資本)の影響が強いと考えられています。
第2子以降を出産・養子縁組した際に住宅購入や教育資金を貰えます。
第3子以降は教育費援助や土地無償提供が受けられる高優遇のため、今のところは人口危機を抜け出した現状となっています。
10位 日本の約1億2700万人でした。
日本の人口は、2019年においての人口が多い国10選に含まれています。
2008~2010年頃をピークに減少中で、主な原因は非婚化・晩婚化・晩産化と予測されています。
しかし世界的には第10位のため、比較的に多い方と言えます。
日本は約1億2700万人ということですが、これだけの人口ともなれば、新型コロナウイルスのような感染には気をつけたいところです。
それでもこれから減り続ける見込みのため、経済的な懸念がされていますね。
まとめ|中国の人口推移と歴史の関係!ピーク時はどれくらい?世界で多い国10選!
中国の人口推移はかつて歴史の中でサイクル的に繰り返されていました。
ですが、近年の急激増加の理由はよく分かっていません。
しかし人口を推測できる記録が多いため、増減と歴史の関係についてはある程度確立しています。
ピーク時はどれくらいかという話では現状2019年が14億2700万人で最高です。
これからしばらく上昇して更に多くなる見込みであり、歴代ピークはまだ先にあると推測されています。
世界で人口の多い国10選ではもちろん中国が1位でした。
2位で同じ10億台の桁数を持つインドがそのうち中国を超す人口となる見込みです。
日本は現状10位と世界的にはトップクラスに位置しますが、2011年から減少傾向にあります。
中国も人口減少期の予測はあります。
しかし、日本と近い豊かな土地があるので、あとは政治的・経済的な民へのサポートが鍵になると考えられています。
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